支部懇談会開催報告

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北陸新幹線効果「持続している」=内外情勢調査会で講演―谷本石川知事

2016.4.12

 石川県の谷本正憲知事は3月30日、金沢市内のホテルで開かれた内外情勢調査会で、「いしかわ創生の実現に向けて」と題して講演した。昨年3月に延伸開業した北陸新幹線について、「当初の勢いが持続している」と強調。新幹線を、訪日外国人観光客の呼び込みやクルーズ船の寄港増、産業振興などで「どう多面的に生かすかがテーマだ」と語った。

 新幹線開業で、従来は約3時間50分かかった東京―金沢間は、最短で2時間28分に短縮した。谷本知事は講演で、前年の在来線特急と比べた新幹線の利用者数が、JR西日本が想定した2倍を超え、3倍になったことを紹介。「北陸地方、石川県は(首都圏から)遠隔の地だったが、心理的距離が一挙に解消された」と開業効果の高さを強調した。

 さらには「長い間、培ってきた資源が評価される時代になった」と指摘。県の持つ「おもてなし力」や歴史文化、景観、食文化が、新幹線開業1年目の成功に繋がったと分析した。

 懸念された「ストロー現象」については、36の企業が支店を新たに開設したという金沢商工会議所の調査に触れ、「(金沢市内で)支店を廃止した企業はゼロだ」と明確に否定。「企業が新たなビジネスチャンスを求めている」と述べ、新幹線開業の効果を一過性にとどめないよう努力するとした。

 今後の新幹線活用策としては、東京から北陸を経由して関西を周遊する「ゴールデンルート」を、広域観光ルートとして定着させる考えを表明。4月から始まる、新幹線や特急を活用して同ルートを回るJRの外国人向け周遊パス「北陸アーチパス」が、観光客増につながるとの認識を示した。

 利用実績が乏しいため、かつては「釣り堀と呼ばれた」という金沢港についても、観光、産業面での躍進が大きく見込めると力説。寄港数が大幅に増加したクルーズ船を北陸新幹線と組み合わせることで、長野県をはじめとする内陸部などからも観光客を呼び込めるとした。

 26日に北海道新幹線が延伸開業したが、「(県の魅力に)磨きをかけていくことが、首都圏の評価につながる」と強調。「全く想定していなかった」という、東北地方から大宮駅(埼玉県)を経由して北陸を訪れる観光客が増加していることに関しては、「切磋琢磨(せっさたくま)して市場のパイを大きくする」ことが重要だとした。(了)