支部懇談会開催報告

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千葉県南部の4市長が講演=「地方創生と自治体連携」テーマに―内情南房総支部

2016.5.27

千葉県南部の木更津、君津、富津、袖ケ浦4市の市長が5月9日、木更津市内で開催された内外情勢調査会南房総支部で、「地方創生と自治体連携」をテーマに講演とパネルディスカッションを行った。市長らは4市がすでに連携している病院やごみ処理、水道などの施策に加え、公共施設利用や観光分野での連携強化が重要だと訴えた。

 市長らの講演に先立ち、武部隆地方行財政調査会事務局長が基調講演を行い、国の地方制度調査会による答申の内容などを解説。「人口減少時代に自治体単独での地域活性化は難しく、広域的な全体を見据えた協力体制を作る必要がある。各地域が隣の地域についてもわが事のように考えないと生き残っていけない」と強調した。

 渡辺芳邦木更津市長は、子育て世代を中心に人口増が続く市の現状に触れ、3月に策定した市の人口ビジョンと総合戦略を紹介した。交通の利便性が高く、里山や海に恵まれた市の魅力を「東京に一番近い田舎」と表現。持続可能な社会をつくっていくため、「人やものを地域内で循環させ、地域産業が共生できる、自立したまちへ育てていく」と意気込みを示した。

 君津市の鈴木洋邦市長は、地元就職が大学生の選択肢になるよう雇用創出を図るほか、Uターンや移住を促進するための移住交流体験ツアーなどの施策に取り組むとした。大学生を対象にした合同企業説明会の東京都内での開催も検討しており、「1市だけで取り組むより地域間で連携した方が高い効果が得られるのでは」と述べた。

 富津市の佐久間清治市長は、1985年をピークに人口減少を続ける市の現状を説明した。人口ビジョンと総合戦略は、市民による委員会を立ち上げ、共にゼロベースから作成。観光・移住促進プロジェクトや高速バスストップ整備などにより、「市内に点在していた魅力を面としてつなげ、移住に結び付ける」と強調した。

 袖ケ浦市の出口清市長は、2060年に約5万6000人の人口を確保するビジョンについて紹介。交通の利便性が良く、海沿いは京葉工業地帯、内陸部は農業が盛んという特性や、特色ある子育て支援・教育施策を生かすほか、市の知名度アップに向けシティプロモーションを強化する方針を示した。

 また、自治体間連携について、渡辺木更津市長は4市で検討している水道事業統合や火葬場の共同建設などの取り組みを積極的に進めたいとした。出口袖ケ浦市長は「観光については4市だけでなく南房総全体で連携をしていきたい」と述べた。市民会館などの公共施設の相互利用なども可能との考えを示した。(了)