支部懇談会開催報告

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ふるさと納税はバランスの是正=内外情勢調査会で講演―西川福井知事

2018.8.22

 福井県の西川一誠知事は8月7日、福井市で開かれた内外情勢調査会で「交流新時代の創造―集中から分散へ―」をテーマに講演した。自身が提唱し、制度創設から10年が経過したふるさと納税について「日本の国民のライフサイクルのバランスを、税制や寄付によって少しでも是正しようということだ」と意義を強調した。

 ふるさと納税をめぐっては、寄付総額の伸びに伴い、東京など大都市圏の住民税の減収幅が大きくなり、一部で制度に批判的な声が上がっている。西川知事はこうした点を念頭に「東京圏が潤っているのだからふるさと納税で少しでも(都市との格差を)解消しようというのが私の考えだ」と解説。「ふるさと納税は寄付や税金によるささやかなバランス改革だ」と力を込めた。

 また、東京圏は地方から毎年約12万人の若者を受け入れていると指摘。出生から高校卒業までに子ども1人が約1800万円分の行政サービスを受け、地方の若者の流入による東京圏の受益額は毎年約2兆1600億円に上るとの試算結果を紹介し、大都市圏の税収減を「議論するほどの数字でもない」と一蹴した。

 個別の県政課題では、今年2月の大雪や原発、財政などに言及した。北陸と中京圏のアクセス向上に関しては、2022年度末の北陸新幹線の敦賀(福井県敦賀市)延伸から約5年後にリニア中央新幹線の名古屋開業を控えていることから、「(敦賀、名古屋を経由すれば)金沢や富山よりも早く東京に行ける。さらに早くする工夫がないかというのがこれからの大きな課題だ」と語った。(了)