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黒田東彦・日銀総裁がご講演―11月全国懇談会

2015.11.06

内外情勢調査会11月の全国懇談会は、6日に品川プリンスホテルに黒田東彦・日銀総裁を講師にお迎えして開催しました。



◎現行政策で実現可能=2%物価上昇、賃上げも必要―黒田日銀総裁

 黒田東彦日銀総裁は6日、東京都内で開かれた内外情勢調査会の講演で、日銀が目標に掲げる2%の物価上昇率について「現行の政策を継続することで達成できる」と述べ、現在の量的・質的金融緩和で実現可能だとの認識を明らかにした。達成時期については、原油安の長期化を受けて以前より半年先送りすることを決めた「2016年度後半ごろ」との見通しを改めて示した。

 黒田総裁は、2%程度の物価上昇率を定着させるには、賃金の上昇が不可欠だとした上で、来年の春闘交渉について「相応の賃上げが行われると考えている」と指摘。ただ、中国をはじめとする新興国経済の減速も踏まえ「賃金上昇率が十分に高まらない場合は、物価上昇ペースが下振れするリスクがある」と述べ、今後の賃金動向を注視していく考えを示した。

 また講演後の質疑では、現行の金融緩和で日銀が大量の国債購入を行っていることについて、「これまでのところ大きな問題に直面したことはない」と述べ、国債市場の流動性低下や日銀の財務悪化につながるとの見方を否定した。

 その上で、今後の国債購入については「未来永劫(えいごう)続けることはできないし、必要だとも考えていない」と述べる一方、「何か限界があるとか政策手段に限りがあるということは全く考えていない」と強調。2%の物価上昇目標実現に必要と判断すれば、追加緩和の実施も辞さない構えを見せた。 (了)