新「都」づくり戦略案を公表=内外情勢調査会で講演―荒井奈良知事

 奈良県の荒井正吾知事は18日、奈良市内で開かれた内外情勢調査会で講演し、4期目に取り組む九つの戦略と148施策から成る「奈良新『都』づくり戦略案」を公表した。今後、同案をたたき台に市町村や県民と議論を重ね、年内をめどに正式に取りまとめる方針。荒井知事は「この資料は知恵の托鉢(たくはつ)ということ。知恵のお授けが賜れますように願っています」と語った。

 戦略案ではまず、人口減少や高齢化を背景に奈良県政の今後のテーマについて、県内で働く場の確保や交通基盤の整備、行政サービス効率化など9項目に設定。それを基に、経済政策をまとめた「栄える『都』をつくる」や観光政策の「にぎわう『都』をつくる」など九つの「『都』づくり戦略」を柱に、今後取り組む148施策を整理した。

内外情勢調査会で公表された「奈良新『都』づくり戦略案」=18日、奈良市(岩嶋紀明撮影)

 例えば、経済戦略では4年間の県内への工場誘致目標を120件と設定し、環境整備や誘致活動に努めるほか、外国人労働者の働く環境も整える。観光戦略では、県内の宿泊施設をワンストップで予約できるサイトの新設や、奈良公園といった観光施設のさらなる整備を行う。

 また、知事が県政を進める上で大切にしてきた統計重視や現場重視、頑張る市町村を助けることなど6項目を「奈良県庁の流儀」とし、4期目でさらに磨きをかけていく。

 荒井知事は「『奈良は目に見えて良くなってきた』と言われることが多くなってきたが、それでも奈良県政のこれまでの歩みを確認し、これからの歩みを探索することは必要だ。これからの奈良の議論が始められたら」と戦略作りへの協力を呼び掛けた。(了)