2019年10月9日(水)
デジタル技術活用「最先端で進める」=内情支部で講演―湯崎広島知事
内外情勢調査会広島支部の懇談会が8月1日開かれ、広島県の湯崎英彦知事が「創造的復興による新たな広島県づくり」と題して講演した。知事は西日本豪雨を教訓に、災害に強いまちづくりを進める意向を表明。その上で、デジタル技術を活用して暮らしや産業構造を改革するデジタルトランスフォーメーションを「日本の最先端で進めていく」と述べ、技術者育成や知見の蓄積を促す施策に力を入れる決意を示した。
湯崎知事は、平野が少ない県内で高度経済成長期の住宅ニーズに応えるために山裾での団地造成が進んだ結果、土砂災害危険区域が増えたと指摘。人口減少に伴い、そうした団地では空き家が増えており、「思い切って閉めていくことも含めて考えていかないといけないのではないか」と語り、時間をかけて災害に強いコンパクトなまちづくりに取り組む考えを明らかにした。
また、来年度に改定時期を迎える県の総合計画に関し「非常に重要なのがデジタル化(への対応)だ」と強調。7月に副知事を本部長とするデジタルトランスフォーメーション推進本部を設けたことを紹介し、次期計画に人工知能(AI)などを活用して①自治体②仕事と暮らし③地域社会―のデジタル化を進めるための方針や方策を盛り込む意向を示した。(了)