震災からの復興加速化=内外情勢調査会で講演―大西熊本市長

熊本市の大西一史市長は3月27日、熊本市内で開かれた内外情勢調査会で「熊本地震からの復旧復興、そしてその先の未来へ」と題して講演した。4月で熊本地震から3年がたち、被災者の生活再建支援策や、将来のまちづくりに向けた市の重点課題について語った。

 大西市長は、「過酷だった」と2016年4月の震災を振り返り、被災した学校では体育館で授業をしながら、避難所も運営していた状況を説明。「子どもたちの生活が戻ると、家の生活ペースが戻る」と、復旧の上で学校の再開が重要だったとの認識を示した。また、東日本大震災の教訓から、災害公営住宅などで高齢者の孤独死を防ぐため、入居前に市が交流会などを開きコミュニティー形成を図った事例を紹介した。

 2期目に入った大西市長は、主要課題に教育や健康などを掲げる。「緊縮財政で抑えてきた」という教育分野では、ICT(情報通信技術)教育環境整備の遅れを問題視。2020年度中に市立小中学校全校にタブレット端末を配備し、児童・生徒3人に1台の割合にする計画などを語った。

 健康分野では、政令市比較で平均を下回る特定健診の受診率を課題に挙げ、新たに乗り出す「健康ポイント事業」でその改善を図るとした。健診の受診やウオーキングの実績などをポイントに換えるなどし、市民の健康寿命を伸ばすことに力を入れる。

 市は市制施行130周年を迎える。秋には熊本城大天守の外観が復旧し、特別公開が予定されている他、ラグビーワールドカップや女子ハンドボール世界選手権大会の開催も控え、市政のさらなる飛躍を誓った。(了)