地域発展、観光にチャンス=伊原木岡山知事ら討論―内外情勢調査会

岡山県の伊原木隆太知事は3月20日、岡山市内で開かれた内外情勢調査会で、「観光で岡山を元気に」と題したパネルディスカッションに参加した。好調が続くインバウンド(外国人旅行者)や広域観光、情報発信の視点から観光関係者らと意見交換。知事は「この勢いで伸びている産業はめったにない。岡山を元気にする大チャンスだ」と述べ、観光を通じた県の発展に強い意欲を示した。

 登壇したのは知事の他、じゃらんリサーチセンターの高橋佑司氏、岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾真由子氏、リョービツアーズ元社員の宮田アンドリア氏。高橋氏は冒頭、経済成長などを背景に世界全体で海外旅行者が増えている現状を紹介し、2030年にはインバウンドが約6000万人に達するとの見通しを示した。

 観光地の受け入れ体制に関し、インバウンド担当を務めていた宮田氏は「日本人と外国人では求めている情報が違う」と指摘し、ニーズに応じたガイドや展示説明が重要と助言。知事は、県西部の田園地帯などを走る井原鉄道が台湾人観光客に好評だった事例を挙げ、「われわれは身近なものは卑下しがちだが、違う文化から来た人にはすごく新鮮なことがある」と話し、既存資源の積極的な活用を訴えた。

パネリストの(左から)じゃらんリサーチセンターの高橋氏、岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾氏、リョービツアーズ元社員の宮田氏=20日、岡山市(工藤玲撮影)

 高橋氏は「魅力を出すためにはより多くのコンテンツからターゲットに響くもの(ルート)を作ることが重要だ」と広域観光のメリットを解説し、瀬戸内地域の観光推進を目的とした官民一体組織「せとうちDMO」の取り組みを評価した。

 映画やドラマのロケ誘致を数多く手掛ける妹尾氏は、さまざまな風景を効率よく撮影できる利便性などから岡山県の存在感が高まっていることを説明。「(作品を通じて)無料で世界にPRできる有力なコンテンツだ。地元での撮影が話題となり県民全員が広告塔になればさらに広がる」と力を込め、会場の県内企業関係者らにロケへの協力を呼び掛けた。(了)