「防災対策、もう一段加速」=内外情勢調査会で講演―花角新潟知事

 新潟県の花角英世知事は10月30日、新潟市内で開かれた内外情勢調査会で「県政の諸課題」と題して講演した。全国で大規模な自然災害が頻発しているとして「『数十年に1度』や『想定外』を繰り返すということは、既に想定外ではないということだ」と強調し、「防災対策をもう一段、加速させる必要がある」と述べた。

 花角知事は、河川での防災対策を例に「堤防をより高く頑丈にするなど、被害を発生させない対応をやろうと思えばそれが一番よい」と述べつつ、「お金をつぎ込むというのは一つの形だが、それはたぶん無理だ」と指摘。「限られたお金と時間の中で、どの順番でやるか考えざるを得ない」と話し、近く設置するハード整備に関する有識者会議で、優先順位などを整理する考えを示した。

 一方、これから力を入れていく課題の一つとしては海外市場の開拓を挙げた。特に中国市場には「最も大きいマーケット。アクセスできることが非常に重要になる」と関心を示した。先の日中首脳会談で、中国側から日本の食品・農作物の輸入規制の緩和を検討する姿勢が示されたことには「うれしいニュース」と歓迎し、「情報収集をしながら、いずれ門が開くときに備えて準備したい」と述べた。

 インフラの整備に関しては、太平洋側で大きな災害が発生したときに備え「日本海側の国土軸をしっかりつくることが大事」と力を込めた。高速道路網の整備の推進や、本州日本海側を縦貫する羽越新幹線の実現に取り組む姿勢を強調。新潟空港とJR新潟駅を結ぶ新たな軌道系の交通機関に関して「簡単ではないと思うが、知恵を出していきたい」と述べた。

 文化面では、佐渡金銀山の世界遺産登録が4年連続で見送りとなったことに触れ「来年こそと思っている」と決意表明。交流人口拡大のきっかけになると期待を寄せた。2020年東京五輪・パラリンピックに向けては「縄文文化の華」と主張する「火焔(かえん)型土器」を、聖火台のデザインに採用してもらうよう政府などに働き掛けていると説明し、「新潟のイメージを世界に広げられる大事な道具だ」と語った。(了)