「創造性豊かなまちに」=内外情勢調査会で講演―大西高松市長

 高松市の大西秀人市長は5月21日、市内のホテルで開かれた内外情勢調査会で「気持ち高まる、高松。~創造性豊かな海園・田園・人間都市へ~」をテーマに講演した。特に創造性について「文化や芸術、さらにスポーツも含め人間の活動に豊かさが感じられるまちづくりがしたい」と強調した。

 講演テーマについて冒頭、「(香川県出身の)故大平正芳元首相が打ち立てた田園都市構想に加え、都心部のまわりの海と島しょ部も重要視し造語だが『海園』都市。また、人間が豊かに暮らせなければ魅力はないという意味で人間都市を目指す。そして文化や芸術で魅力を感じる創造性豊かな都市をめざす」と述べ、理想像を語った。

 その上で特に「創造性豊かな人がいる都市が経済発展する」とされるクリエーティブ都市論を紹介。具体的には、文化や芸術の中で松盆栽などの伝統工芸の振興に力を入れていくことや、ICTやIoTを活用したスマートシティ推進事業について説明した。

 一方、生誕130年となる市出身の文豪菊池寛について「節目ということで再評価をしたい」と述べ、その生涯を紹介する漫画を市で作ると明らかにした。文芸春秋の協力を得て、A5判84ページで3000部を作成。近く、市内の小中学校や図書館、また全国の主要な文学館などに配布するという。(了)