星空保全を観光振興に=内外情勢調査会で講演―平井鳥取知事

 鳥取県の平井伸治知事は5月15日、鳥取市内のホテルで開かれた内外情勢調査会で「星空とともに広がるふるさとの未来」とのテーマで講演した。4月1日に施行された「星空保全条例」に関連し「アピールする材料に使い、観光などビジネスにつなげてほしい」と述べ、県内の活性化に期待を寄せた。

 平井知事は、星空保全に取り組むのは都道府県初と説明。「星取県」と銘打ってPRしたことにより、星空観測ツアーの件数が予約を含む今年度前半だけで、2017年度の約3倍に伸びたと紹介した。また、砂丘での星空ヨガや地元の大山乳業農協がコラボ商品を発売するなど「アイデアが生まれてきており、活用が広がってきている」との認識を示した。

 さらに、知事は旅行客のニーズが近年は見学型から体験型に変化してきていると指摘した上で「受け入れ需要は膨らんできている」と述べ、宿泊しながら農業体験をする「農泊」推進を宣言。農山村の空き家や民家を宿泊場所として利用できるよう「補助金を入れながら、簡便な手続きでやれるようにしたい」と一層の普及に意欲を見せた。

 若者の人手不足対策では、今夏から「長期有償型インターンシップを全国で初めて、地域でも拠出しながら行う」と語った。知事はインターンシップ「学生側にも企業側にもメリットがある」との認識を示した。(了)