2017年12月28日(木)
産業や文化活用で経済活性化=内外情勢調査会で講演―岡部栃木県佐野市長
栃木県佐野市の岡部正英市長は12月19日、市内で開かれた内外情勢調査会で講演した。2018年度から始まる市の第二次総合計画へ反映するリーディングプロジェクトの一つ「産業・文化立市」推進の重要性に触れ、「市が誇る産業や文化を今まで以上に活用し、地元経済の活性化につなげていきたい」と意気込みを語った。
岡部市長は、この1年の産業面の重要事項として、北関東自動車道出流原パーキングエリアへのスマートインターチェンジ(IC)の整備決定を挙げた。22年完成に向け準備する予定となっており、「完成すれば、二つの高速道路が通り、四つのICがあるという他市に類を見ない状況になる。今まで以上に高速交通の利便性が高まり、新たな産業基盤の整備につながる」と期待を込める。
加えて、「二十年来の夢だった」と語る内陸の総合物流拠点「佐野インランドポート」が11月に開所。「市は北関東と首都圏をつなぐ物流拠点都市として大きな可能性がある地域。周辺の開発を推進することで、地元企業の活性化や雇用創出につなげ、人口を増やしていきたい」と述べた。
文化面では、国指定史跡の唐沢山城跡や千年の歴史がある天明鋳物の活用推進を強調。11月末に同城跡などで行われた「全国山城サミットin佐野」には、市内外から2日間で1万人が参加するなど盛況で、「市を全国にPRする絶好の機会になった。一過性にせず、どう生かすかを考えていきたい」と振り返った。
この他、13年にゆるキャラグランプリを獲得した「さのまる」を活用したプロモーションやムスリムインバウンド促進を軸とした「観光立市」の推進、国際クリケット場の整備などを柱とする「スポーツ立市」の取り組みも紹介した。(了)