2017年12月28日(木)
「日本のへそは山梨」=内外情勢調査会で講演―後藤山梨知事
山梨県の後藤斎知事は11月20日、甲府市内で開かれた内外情勢調査会で、「加速する!ダイナミックやまなし2017」と題して講演した。2027年に開業予定のリニア中央新幹線など交通インフラの整備を念頭に「日本のへそになるのは山梨。市町村や産業の壁を乗り越えて、山梨全体をよくする思いを共有すれば、今よりも必ずよくなる」との認識を示した。
知事は、甲府市内に設置されるリニアの駅から30分でアクセスできる県民の割合に関して、道路建設が進んだことにより16年度は14年度比3.5ポイント増の66%に拡大したことを紹介。今後も高速道路のICの供用開始などで「18年度には71%まで拡大できるよう努力していきたい」と力を込めた。
少子化対策では女性不妊治療の支援に加え、15年度からは男性の不妊治療への助成制度を創設したことに言及。合計特殊出生率は16年度で1.51と上昇傾向にあるが、県が目標とする1.6を19年度に達成するには「あらゆる角度で社会全体で投資しなければいけない」と指摘した。
県の基幹産業である観光については、トップセールスでワインなど県の優位性をアピールする際に「観光、農政、産業労働の各部や関係市町村、団体など訪問し、魅力を伝えることに徹している」と強調。県を訪れた観光客数は16年は3200万人超と着実に伸びているが、「大阪府では山梨の認知度が非常に低い。16年は大阪からの観光客は30万人」と課題も挙げた。
知事は、今後も各種施策や自然環境の豊かさなど魅力の情報発信をより一層強化する意向を表明。「『魅力説明大使』になる意識をたくさんの人が持つと力はすごく強くなる」と出席者に協力を訴えた。(了)