北陸新幹線と金沢港で交流人口拡大=内外情勢調査会で講演―谷本石川知事

 石川県の谷本正憲知事は10月16日、金沢市内のホテルで開かれた内外情勢調査会石川支部で、「石川県のさらなる発展に向けて」をテーマに講演した。谷本知事は、2015年の北陸新幹線延伸開業の効果が幅広い分野で表れていると強調。「石川県は大きな変化の最中にいる」と述べ、交流人口拡大に向け、金沢港などのインフラ整備に力を入れる方針を示した。

 谷本知事は「新幹線効果」として、①東北からの観光客が増え、仙台から金沢までつなぐ直通新幹線が運行した②懸念された企業支店の撤退は起きず、逆に進出が増えた③県のテレビ番組への露出度が飛躍的に増えた―といった点を紹介。「新幹線は単に観光客を誘致するだけではない。企業立地の追い風にもなっている」と実績をPRした。

 近年、国際コンテナ取扱量やクルーズ船の寄港数が急増している金沢港については、「物流、クルーズの拠点港湾になっている」と力説。今後は、2020年東京五輪・パラリンピックまでに、クルーズターミナルや周辺道路の整備、コンテナ上屋の集約などを進める方針を示した。22年度の北陸新幹線敦賀延伸などのインフラ整備も含め、「石川県はもう一段飛躍するための足場づくりが始まっている」と述べ、さらなる交流人口の増加に期待を示した。(了)

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