多様性認め「シェアとコラボを」=内外情勢調査会で講演―山田京都知事

 京都府の山田啓二知事は10月11日、内外情勢調査会京都支部で、「京都のめざす明日~孤立社会から共生社会へ~」と題して講演を行った。知事は、社会で多様性が強まる中、「集約化」や「重点化」は単一性の強制につながる恐れがあると指摘。府が目指す共生社会の実現へ、「シェアリングとコラボレーションが地域政策の方向性として大事だ」と訴えた。

 知事は、IoT(モノのインターネット)の進化や国際化の進展、カーシェアリングやシェアハウスなどモノの共有を通じた交流によって、かつての単一性が強い社会から変化していると述べた。多様性が強まる社会になったために、コラボとシェアによって、大きな交流の渦を巻き起こす共生社会を強く意識することが孤立を解消するカギになると強調した。

 山田知事は地方自治についても、「自分たちだけで何とかやろうとするのは私は反対。多様な地方公共団体がばらばらに我を張っていては分断孤立社会だ」と強調。一方で「しっかりコラボレーションし合えることで、新しい自治の形をつくっていくことを応援していきたい」と語った。(了)