国の財政破綻を危惧=内外情勢調査会で講演―浜田香川県知事

 香川県の浜田恵造知事は5月11日、高松市内で開かれた内外情勢調査会で講演し「わが国の社会経済情勢は、人口減少に加えて、財政の状態が極めて異常。財政破綻が起きてしまうのではないかと危惧している」と懸念を示した。

 浜田知事は「日本銀行の金融政策が財政を支えている」との認識を示した上で「地方財政も非常に厳しい状況。その中で、人口減少問題に立ち向かっていかなければならない」と現状を分析。インバウンド(訪日外国人旅行者)や地域産業の重要性を強調しながら、香川県の具体的な施策を説明した。

 四国新幹線の実現については「調査の結果、費用対効果は1を上回り、地方創生や人口減少対策にも寄与する。他地域と比べ規模は劣るのではないかと言われるが、沿線人口は北陸新幹線を上回る」と強くアピールした。

 人口減少に関しては「人が東京に行き過ぎている。地方に返していただきたい」と指摘。県が誘致を推進するMICEについても「各国交流の新しい流れだ。交流人口を増やしたい」と意気込みを示した。(了)