2017年5月30日(火)
圏央道全線開通記念し討論会=内外情勢調査会で茨城県内4市長
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の茨城県内区間が2月に全線開通したのを記念し、周辺4市長は4月21日、つくば市で開かれた内外情勢調査会茨城県南支部特別懇談会で「茨城県南地域の更なる発展に向けて」をテーマに討論会を行った。
中川清土浦市長は「車社会になってJR土浦駅前はちょっと市民から見放されたが、環境問題やコンパクトシティーということを考えると何とかしないといけないと思い、市役所を駅前に持ってきた」と紹介。「地域の人たち、商工会議所など関係団体と一緒になってどうしたらにぎわいをつくれるかが大きな課題。ぜひにぎわいを取り戻したい」と力を込めた。
片庭正雄つくばみらい市長は「素晴らしい住環境は提供できた。しかし皆さんが東京に通勤しており、住まいをもっと会社の近くにという方向性になるので、工業団地を造って製造業を誘致したい」と強調。また、「(つくばエクスプレス)みらい平駅前が寂しい気がする。駅前をもっと変えなければ発展はない」と危機感を示した。
根本洋治牛久市長は「牛久は人口は増えているが、これを継続するにはどうしたらいいかを考えないといけない。人口減少・高齢化が進む地区や農村地域など個別に考えた方がいい」と指摘。「農村地域に公共施設を持って行き、疲弊しているまちには高齢者をうまく運ぶ交通網を張り巡らせ合わせることで、伸びしろがある地域になる」と展望を語った。
五十嵐立青つくば市長は「教育と子育てインフラへの集中投資は仕事に直結するものとして一体的に考えている。例えば学校建設工事を地元の人にやってもらいたいと思っている」と語った。「学校ができて周りに家を建てると、ありとあらゆる仕事が生み出されるので、地元にお金が流れていくような仕掛けを展開していく」と強調した。
その後開かれた懇親会でゲストとして登場した橋本昌知事は「これからの課題はどうやって地域の元気を保っていくか。いろいろなことをやりながら活力を維持するという点で県南は大変恵まれた地域なので、大いに地域活性化に取り組んでいただけたら大変ありがたい」とあいさつした。(了)