2017年5月30日(火)
県政150年「県民と切り拓く」=内外情勢調査会で講演―井戸兵庫知事
兵庫県の井戸敏三知事は4月7日、神戸市内で開かれた内外情勢調査会で講演した。2018年7月に県政150周年を迎えることから、「時代の節目を、県民と一緒に行く末を切り拓く大きな契機にしたい」と前を見据えた。
7月に知事選を控える井戸知事は県政150周年について、「県民の豊かさを発展させるという課題に立ち向かう節目だ」と指摘。ポスト150年もにらみ、「今後の県政の方向性を示す『兵庫2030年の展望(仮称)』を策定して、少子高齢化や東京一極集中といった課題にきっちりと対応していく」と力を込めた。
県の人口動態では16年、東京圏への流出幅が5年ぶりに縮まり、全体でも転出超過数が減少した。しかし東京圏や大阪府への人口流出は依然として進み、転出超過は全国ワースト3位。「ここがターニングポイント。われわれの施策を成果に結び付けていく」と意気込んだ。
とりわけ20代の転出超過が増えていることを受け、今年2月には地元での就職支援に関する協定を県内全大学と締結。全国初となる「自治体版ハローワーク」も都内に設置し、若年層の地元定住に注力している。「ターゲットは20代への対策だ。就職支援などを通じて県内に定着してもらい、地域創生につなげていきたい」と話した。(了)