「第二次総合計画、飛躍の礎に」=内外情勢調査会で講演―岡部栃木県佐野市長

 栃木県佐野市の岡部正英市長は12月19日、市内で開かれた内外情勢調査会で講演した。2018年度から始まる市の第二次総合計画の策定作業が17年度から本格化することを踏まえ、「計画を飛躍の礎にしていかなくてはならない」と意気込みを語った。

 講演では、第一次総合計画(07~17年度)の後半部分に当たる後期基本計画(14~17年度)の進捗(しんちょく)状況を説明。ブランド戦略面では、13年にゆるキャラグランプリを獲得した「さのまる」を活用し、全国や海外でプロモーションを進めており、今年の経済波及効果が600億円を超える勢いであると紹介した。

 スポーツツーリズム推進として、クリケットによるまちづくりに取り組んだことや、観光戦略ではムスリム旅行客の受け入れ環境整備に努めてきたことも示した。

 市長は第二次総合計画の策定に向け、市内11地区で市民向け懇談会を行ったことに触れ、「市民の意見を極力取り込みながら作っていきたい」と強調。新計画は、高速道路が交差する交通の要所という地理的優位性や、「天明鋳物」をはじめとする文化・歴史が充実している点などを「イメージできるものにしないといけない」と指摘。その上で「地方創生を十分意識し、地域の特性を生かした発展により、北関東の中核的な都市の実現を目指していく」と語った。

 防災施策では、地域の民間企業と災害情報の共有や物資輸送などに関する協定を締結したことや、道の駅「どまんなかたぬま」の駐車場を避難所として利用できるよう整備するなど防災拠点化したことを紹介。「災害に強いまちづくりに取り組む。万一に備え準備を続けていきたい」と決意を述べた。(了)