2019年12月25日(水)
「強み生かす投資を」=内外情勢調査会で講演―河野宮崎知事
宮崎県の河野俊嗣知事は9月25日、宮崎市内のホテルで開かれた内外情勢調査会で講演した。サーフィンの国際大会の開催実績やキャンプ合宿の受け入れ種目の拡大状況などを説明。「宮崎の強みを生かして積極的な投資をしていく」と述べ、スポーツを核とした拠点整備に意欲を示した。
7~15日に宮崎市の木崎浜で行われたISAワールドサーフィンゲームスを、「世界のトップ選手240人が集まる大会は他にない。浜を人が埋め尽くした」と振り返った。ラグビーワールドカップ(W杯)では、日本とイングランドの代表が県内でキャンプ合宿を実施。スポーツの合宿受け入れはスピードスケートや競歩、近代五種などの種目に広がっていることを示し、「トップレベルのチームが来ることで合宿地としての地位も上がる。いろんな連携の下にここまで来た」と強調した。
2020年には東京五輪があり、26年には国民スポーツ大会の県開催が控えている。「温暖な気候や(キャンプ地としての)受け入れ環境を生かして貢献したい」と語った。
国民スポーツ大会に向けては、都城市に陸上競技場を、延岡市に体育館を25年ごろをめどに整備する。人が集まる拠点ができれば人口流出が抑制されると期待を寄せ、スポーツ面から第2、第3の拠点づくりの構想を説明した。
このほか、今年度の重点事業として人口減少対策のために設立した基金の活用例を紹介。結婚や子育てなど人生の節目を迎える30歳前後を対象にした県内就職に関する情報発信の事業などを説明した。
関東地方にも拡大した豚コレラや韓国で発生したアフリカ豚コレラについても言及。「南九州の一大養豚地にまん延したらこの国の養豚は大変な状況になる」と改めて危機感を示し、空港などと連携した防疫強化に取り組む姿勢を強調した。(了)