2019年12月25日(水)
新幹線開業効果の持続へ意欲=内外情勢調査会で講演―谷本石川知事
石川県の谷本正憲知事は10月4日、金沢市内のホテルで開かれた内外情勢調査会石川支部で、「石川県のさらなる発展に向けて」をテーマに講演した。谷本氏は北陸新幹線の開業効果が持続していることを紹介し、「石川県にはかつて無い勢いがあると言われるが、その言葉には裏付けがあると実感している」と語った。
新幹線の開業により、県外からの観光入り込み客数が340万人増えて1500万人を超えたほか、外国人宿泊者数も2.3倍となった。ストロー現象を危惧していたが、相次ぐホテルの進出や90社以上の県外企業が支店を出店している結果に「新幹線の開業によって石川県の優位性を理解してもらうきっかけになったと思う」と述べた。
その上で、海外からのクルーズ客が訪れる金沢港の整備や、能登地方へ向かう二次交通の柱である「のと里山街道」の4車線化など、陸海空の交流基盤の整備を進めており、さらなる開業効果の深化に意欲を示した。
2023年春に予定している敦賀開業については「石川県にとって第2の開業効果を引き出すチャンス」とし、これまで以上の交流人口拡大に期待する。大阪までの開業については金沢開業の成果を引き合いに「これほど良質な社会資本はないという合意形成ができた。早くつながないといけない。財源のめどはつけていただけるのではないか」と期待を述べた。(了)