「岩手に関わる全ての人を幸福に」=内外情勢調査会で講演―達増岩手知事

 岩手県の達増拓也知事は12月16日、盛岡市内で開かれた内外情勢調査会で「幸福を守り育てる希望郷いわて」と題して講演した。今年作成した新たな総合計画「いわて県民計画(2019~2028)」について、「幸福が大目標でありキーワード」と強調。「岩手に関わる全ての人を幸福にしようということだ」と話した。目標設定に至った背景や、県民の幸福をどう実現していくか、幸福とは何かの三つの視点から、県が抱える課題と併せて説明した。

 達増氏は総合計画の背景の一つとして、東日本大震災津波の経験の中で「何が人間にとって、共同体にとって大事かという時に幸福という言葉が浮かんできた」と述べ、一人一人の幸福追求権を保障することは復興の基本原則であるとした。

 現在の復興状況は進展が見られるとした上で、被災者の心のケアや事業の回復・拡大など中長期的に取り組まなければいけない課題について触れ、「引き続き復興に取り組む」と強調した。

 幸福を「健康・余暇」「教育」「仕事・収入」「社会基盤」など10の政策分野に分けた幸福関連指標について、それぞれの指標の現況や課題を紹介。「幸福」という目標を行政の事業まで具体化し、成果をこの指標で測っていくことで効果的に計画を進めていくとした。

 IT技術の活用や次世代大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」プロジェクトなど「新たな価値サービスの創造」についても意気込みを語った。

 幸福を厳密に定義するのではなく、幸福関連指標を参考にしながら何をしていくべきか話し合い、それぞれが幸福を見つけながら「うまくやっているということをお互い確認しながら進んでいければ」と話し、幸福度が上がった例としてラグビーW杯を挙げた。復興五輪を掲げる2020年東京五輪・パラリンピックについても積極的に関わる意向を示した。(了)