「同じような被害出さない」=台風19号で、内外情勢調査会で講演―岡部佐野市長

 栃木県佐野市の岡部正英市長は12月18日、市内で開かれた内外情勢調査会で「台風19号被害の概況と今後の復興」と題して講演した。市長はソフトとハードの両面から防災対策を行うことで「2度と同じような被害を出さない」と述べ、災害に強いまちづくりへの決意を語った。

 10月の台風19号により、市内では河川が氾濫し、家屋の浸水や橋の崩落など甚大な被害を受けた。岡部市長は「想像を絶する事態であると感じた」と振り返った。その上で、復旧・復興に当たっては「住まいと暮らしの再建」「安全な地域づくり」「産業・経済の復興」を3本柱に取り組むと説明した。

 「住まいと暮らしの再建」では、市民に支援内容を伝える「生活支援ハンドブック」を紹介。「支援制度は整ってきているが、活用してもらえなければ意味がない。支援に関する情報を知らない人をなくす」と話した。復旧・復興のロードマップ(行程表)を年度末までに作成する意向も示し、「市民がより安心して暮らせるまちづくりをしていきたい」と訴えた。

 「安全な地域づくり」に関しては、台風被害の原因は河川の氾濫にあると指摘。河川の改修・補強工事などハード面での災害対策を迅速に行うと述べた。また、市民の防災意識が高まっている今こそ、避難訓練の支援などソフト面でも対策を強化する必要性を説いた。

 「産業・経済の復興」では、被災した農林業や商工業を支援し、地域経済を活性化させることは復旧・復興を目指す上で重要だと強調。営農者については被災状況によって最適な支援が異なる点を踏まえ、「まずは市に相談してもらいたい。そして最適な支援法を一緒に考えていく」と語った。

 被災した中小企業に対しては「できる限りの支援を国や県に訴え、市でも独自の事業を実施することでサポートしていきたい」と言及。機械類といった設備の修繕や更新にかかる費用の一部などを補助するとともに、制度融資を利用した中小企業に2年間の返済利子相当額を助成する支援策を示した。(了)