「不確実性の時代に柔軟さを」=内外情勢調査会で講演―広瀬大分知事

 大分県の広瀬勝貞知事は7月15日、大分市内のホテルで開かれた内外情勢調査会で「パンデミックから新しい生活様式へ」をテーマに講演した。新型コロナウイルスの感染拡大や九州地方での豪雨をはじめとした気候変動に関し「不確実性の時代になった。日頃からやれることをやって柔軟に対応する力を蓄えるのが重要だ」と述べた。

 広瀬知事は県内で大きな被害が出た今回の豪雨について、3年前の九州北部豪雨を受けて河川改良した地域では被害が少なかったことを紹介。「気候がこれだけ変われば、今までのデータを基に整備していたものを優先順位を付けて見直していくのが大事だ」と語った。

 県内の新型コロナ感染状況は「小康を得ている」との認識を示した。感染の再拡大に備え、早期のPCR検査による感染者や濃厚接触者の特定が必要と訴えた。

 大きな影響が出ている県内観光業をめぐっては「宿泊施設に感染防止策をまとめたチェックリストを作ってもらい、問題なく再開できている」と話した。今後、県民向けや周辺県との相互誘客のキャンペーンを通じ、観光業の回復を図る考えを示した。

 農作物の消費低迷やサプライチェーンの分断などについては「需要と供給の両方がダメージを受けた」と指摘。市場回復のための消費拡大策や経営支援、製造業の国内回帰支援に取り組むと強調した。

 新型コロナ終息後の社会像に関しては「1カ所で仕事や生活をして、社会インフラを効率的に使うのが良いと考えられていたが、集中はリスクだ。必要な時に集中し、いつでも分散できるようにする柔軟性が大切」と語った。今後、地方でのリモートワークが企業誘致の狙いになると述べた上で、「先端技術を活用して離島や山間部をリモートワークの拠点として売り込んでいく」と意欲を見せた。(了)