人口減少時代、小さな行政体で=内外情勢調査会で講演―村井宮城知事

 宮城県の村井嘉浩知事は8月27日、仙台市内で開かれた内外情勢調査会で「ポスト震災復興・ウィズコロナを見据えた宮城の将来像について」をテーマに講演した。今後25年間で約22%の人口減少に直面する県内の状況を踏まえ、「将来耐えられる社会をつくらないといけない。民間を活用して小さな行政体を目指す」と強調した。

 県内の新型コロナウイルスの感染者は26日時点で192人。最大で入院患者が45人、重症者数は3人に上ったが「今のところ何とか抑え込んでいる」と説明。病床占有率と新規感染者数の推移で病床の確保数を判断しており、「秋冬にかけて患者は増えてくる。爆発的に増えた場合は重症者に軸足を置いて治療していく」と述べた。

 県の2045年の人口は約180万9000人で、現在から約22%減少する見込み。村井氏は19年の合計特殊出生率が全国ワースト2位の1.23だったことに触れ、「急激に人口が減ってくる。若年層への対応が必要だ」と指摘。働く場所をつくって若年層の流出を防ぎ、外国人の受け入れを検討することを挙げた。

 税収減への対応では「民間の活力を最大限活用して小さな行政体をつくることが必要」と強調。上・工・下水道の運営権を民間に委ねる全国初の「コンセッション方式」の導入や、16年に民営化した仙台空港の旅客数増加などの事例を紹介した。

 19年度の臨時財政対策債を除く県債残高は8952億円で、13年度から6年連続で減少している。村井氏は民間活用で事業費に多くの県税を投入せずに済み、県債発行を抑えられると説明。「できるだけ県債残高を低くして、将来世代にバトンタッチしたい」と述べた。
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