2021年12月3日(金)
「全県的なDX実現を」=内外情勢調査会で講演―福田栃木知事
栃木県の福田富一知事は5月31日、内外情勢調査会で「未来へつなぐ栃木の挑戦」と題して講演した。福田知事は県庁でのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推し進めるために専門家を起用したことに触れ、職員の意識改革や各課の事業見直しを通じて「全県的なDXを実現する」と語った。
新型コロナウイルスの県内感染状況については「一定程度の高いレベルで感染者が確認されている」との認識を示した。その上で、ワクチン接種を加速するため、医療従事者を十分に確保できない市町に県が募集した医師らを派遣するほか、宇都宮市に大規模接種センターを設置すると説明。昨年末に県内で感染が急拡大したことを踏まえ、「去年のような急拡大を防ぐためにも、11月末までに一般接種も終わるよう、取り組みを進めていく」と意気込んだ。
また、技術活用に関し、いちごの生育を管理するスマート農業やスマート林業など県内の事例を紹介した。加えて、茂木町で実証実験を行う自動運転について「社会的課題の解決に向けて無人自動運転サービスの可能性を探るほか、県民の理解促進、公共交通への無人自動運転導入に向けた機運醸成を図る」と述べた。
昨年、民間調査会社が発表した「都道府県魅力度ランキング」では栃木が最下位だった。福田知事は「栃木県ブランディング推進方針」で設定した三つの重点項目として、①消費者に選ばれる県産品づくり②移住定住につながる地域づくり③強みを生かした観光地づくり―に取り組み「栃木ファンを増やしていきたい」と語った。(了)