2021年12月3日(金)
コロナ乗り越え「未来の京都を」=内外情勢調査会で講演―西脇京都知事
京都府の西脇隆俊知事は11月12日、京都市内のホテルで開催された内外情勢調査会で、新型コロナウイルス感染症対策などについて講演した。2040年の将来構想を盛り込んだ府総合計画を念頭に、ポストコロナ、ウィズコロナ下を踏まえ「京都の持っているポテンシャルは非常に高いので、夢と希望のあふれる未来を京都をつくっていく」と訴えた。
コロナ対策では、患者の入院調整を一元的に担う「入院医療コントロールセンター」の設置などを紹介した。人口10万人当たりの死亡者数などが大阪、兵庫両府県と比べて少ないことを挙げ、「医療従事者の奮闘によって、医療崩壊を何とか防げたのではないか」との認識を示した。
一方、緊急事態宣言で床面積1000平方メートル超の大規模商業施設の対応が自治体間で分かれたことにも言及。「政府の一定の方針の中で決めてきたが、試行錯誤してきたことは間違いない。事業者に非常に負担をかけたので今後の反省材料にしなければいけない」と述べた。
竣工(しゅんこう)時期がずれ込む文化庁の京都移転については、22年度中の業務開始に向け「目標は変えないで何とかしようと思っている」と強調。スポーツを通じた地域活性化では当面、亀岡市の「サンガスタジアム by KYOCERA」(府立京都スタジアム)を核にするとした上で、本拠地とするJ2京都のJ1昇格にエールを送った。
このほか、自らが目標に掲げる「子育て環境日本一」の実現に向け、時間単位の年休制度導入などの取り組み状況も説明した。(了)