2021年12月3日(金)
群馬県に行って元気になろう=内外情勢調査会で講演―山本群馬知事
群馬県の山本一太知事は11月17日、前橋市内で開かれた内外情勢調査会の懇談会で講演した。県が目指すブランド化や観光戦略の在り方について山本氏は、「群馬に行って温泉に入って、おいしい地鶏を食べて、ヨガをやって、戻ってきたらみんなとっても元気になるという『リトリート』の聖地としたい」との考えを示した。
「リトリート」は、避難や隠れ家といった意味で、転じて日常を離れて疲れた心身を癒やすような過ごし方を指す。
山本氏は「これだけ首都圏に近いところで、これだけ温泉があるところはほかにない」と強調。県は豚肉やイチゴ、リンゴといった県内の農産物を他産地と比較し、味や栄養成分の優位性などをPRする取り組みを続けているが、地鶏についても「しっかりと計画を立ててブランドを確立していきたい」と述べた。
一方、安心して来県してもらうためには、新型コロナウイルスの感染防止対策も不可欠。県は10月まで、高崎駅近くにある大型コンベンション施設「Gメッセ群馬」に全国最大規模の県営ワクチン接種会場を設け、早期接種に努めた。山本氏は「全国で最も成功した大規模接種会場となり、おかげで県民の命を守れた。(Gメッセの建設費)250億円は元が取れた」と胸を張った。
今後も、新たなパンデミック(大流行)などに備えて、「例えば北関東の礎となって、いざという時には他県からも接種に来るような拠点にするということも考えていくべきだ」とのアイデアを披露した。
講演ではこのほか、民間調査会社が公表している都道府県の魅力度ランキングについて、「ブランディングはものすごく深くて幅広いのに、たった1項目の調査で(順位付けを)やるというのは看過できない。深く傷ついている人が怒ったら、笑い飛ばせばいいというのは、いじめの構図に近い」などと改めて批判した。(了)