事業所や農山村の脱炭素化で温室効果ガス削減を-滋賀県知事

 滋賀県の三日月大造知事は5日、大津市内のホテルで開かれた内外情勢調査会の会合で「あなたもわたしもシガリズム~ともに創る!みんなで歩む!本当の意味での健康しがへ~」と題して講演した。温室効果ガスの排出削減に向けて、脱炭素に取り組む大学や農山村、事業所の創出を推進する意向を表明した。

 県は県内の温室効果ガス排出量を2030年度に13年度比50%削減する目標を設定。知事は目標達成に向け、脱炭素技術の実験を行う大学や、水を生かした再生可能エネルギーを導入する農山村、使用する全ての電力を再生可能エネルギーで賄う「RE100」を目指す事業所の創出を例示。「工業団地での展開などいろいろな仕掛けをつくり、近く具体像を示したい」と述べた。

 生物多様性の保全に関し「人間も動物も健康となる取り組みを充実させたい」と強調。「動物の福祉を考えた畜産を追求し、新たな付加価値として売り出したい」と話した。

 企業が県内で実証実験に取り組む新技術・新サービスを25年大阪・関西万博の関西パビリオンに出展して紹介する考えを表明。検討中の地域公共交通を支える県独自の税制に関しては「11月中にも審議会に新たに諮問し、議論を深めたい」と語った。仮想通貨を活用して関係人口を創出する事業を検討していることも明らかにした。(了)