「コロナ、災害、人口減に対峙」=内外情勢調査会で講演―飯泉徳島知事

 徳島県の飯泉嘉門知事は5月23日、徳島市で開かれた内外情勢調査会で講演した。飯泉氏は「日本は、新型コロナウイルス感染症、災害列島、人口減少といった三つの国難に対峙(たいじ)しなければならない」と強調。「(県として)デジタルトランスフォーメーション(DX)、グリーントランスフォーメーション(GX)の技術を駆使し、国難を克服した成果を大阪・関西万博から世界へ発信する」と力を込めた。

 万博をめぐり、県が13日にプレオープンしたバーチャルパビリオンの様子を動画で披露。高速大容量規格「5G」を超える次世代の「6G」を万博までに出す必要性を指摘した。

 また、飯泉氏は県のコロナ対策に触れ、県主導の大規模集団接種会場を県内5カ所に設置するなど、ワクチン接種を加速したことにより、県内の感染者が全国最少レベルに抑えられていると説明。「県の打ち出すさまざまな政策にご協力いただいた成果がきっちりと出ている」と述べた。

 災害対策に関しては、台風の影響で大量の土砂が堆積した県内の「長安口ダム」で行われているゲート増設工事を紹介。ダムを運用しつつ水を排出するもので、「これが成功すると日本中のダム、世界中の堆砂で埋もれたダムで、再び機能を向上させることができる」と話した。(了)