2022年8月4日(木)
万博の機運醸成へ独自イベント開催=内外情勢調査会で講演―野田東大阪市長
大阪府東大阪市の野田義和市長は5月24日、大阪市で開かれた内外情勢調査会で講演した。市が2025年の大阪・関西万博に向けた機運醸成のイベント「HANAZONO EXPO(花園万博)」を11月5、6日に開くことを紹介し、「さまざまな実証実験のフィールドにする。万博のレガシー(遺産)を享受するためにも多くの企業や自治体に参加してもらいたい」と呼び掛けた。
会場は花園ラグビー場のある花園中央公園で、予算8000万円を計上した。イベントのテーマは万博と同じ「いのち輝く未来社会のデザイン」。夢洲新産業・都市創造機構を通じて地元の中小企業から大企業まで幅広く参加を募る。イベント会場を参加者のアバター(分身)がロボットとして動き回る構想もあるという。
東大阪市は、ラグビーをはじめスポーツが非常に盛んなことで知られる。この特性を生かそうと野田氏は「スポーツを通じた地域活性化」を提唱。タックルなど身体的接触のない「タグラグビー」を市内の小学校の授業で取り入れたり、全国高校ラグビー大会の経験者が参加する「マスターズ花園」を開催したりする。
ラグビー以外でも野球、サッカー、陸上なども活発に行われている。今年12月には、9人1チームで2分間のキャッチボールの回数を競う「キャッチボールクラシック」の全国大会を市内で開く。
野田氏は特に「車いすスポーツに力を入れている」と強調。20年12月に花園中央公園内に国内初の車いすスポーツの専用コートを整備した。健常者と障害者がともに車いすでソフトボールやテニスなどを体験できる施設で、野田氏は「一番の成果は、子ども達が身体の不自由な人と一緒に楽しめること。こうしたコートがもって増えてほしい」と語った。(了)