「変化を続け、選ばれる市に」=内外情勢調査会で講演―栃木県佐野市長

 栃木県佐野市の金子裕市長は5月26日、市内で開かれた内外情勢調査会で「進化する佐野市 選ばれる佐野市」と題して講演した。「『進化』は歴史や伝統といった基礎・基本をしっかりと持ちながら、変化することを恐れず前に進むこと。それを続けることで『選ばれる』ようになる」と力を込めた。

 今年度から始まった「第2次佐野市総合計画 中期基本計画」では、推進テーマとして定住促進を掲げた。そのため、少子化対策や出生率の向上などを推進する必要性を強調。そのための施策として、第2子以降の保育料無償化や高校3年生までの医療費無償化といった市の取り組みを紹介した。

 また、創設を目指す「国際防災拠点」の重要性も訴えた。市は交通利便性が高いことから「物を集めること、物を配ること。この地域のポテンシャルだ」と指摘。その上で、市内にある国際貨物集積拠点「佐野インランドポート」を活用して、災害時には医療チームや救援物資を運ぶ拠点とする構想を説明した。

 市はクリケットによるまちづくりを推進しており、国際クリケット場も整備した。金子市長は「行政はスポーツとしてクリケットを見ており、それは良いが、その先にあるものを考えていなかった。経済とマッチングさせ、クリケットで地域を活性化させる」と力説。競技を通じて国内外と経済交流を図る考えを示した。(了)