自立的経済の重要性強調=内外情勢調査会で講演―三村青森知事

 青森県の三村申吾知事は7月21日、青森市で開かれた内外情勢調査会で講演した。「課題は経済だ。動いている経済の中で、自立的につくり出される経済が非常に重要だ」と強調。「自分のところの産業を興して利幅を取れるものをいかにして経済として持ってくるかをしっかりやらなければいけない」と述べた。

 コロナ禍では行動制限の影響が生じたが、農林水産業が県の基幹産業であることを念頭に「厳しいとき、つらいときは得意分野でしっかりと根性を据えて稼ぐことだ」と話した。

 知事は2020年の県の農業産出額が6年連続で3000億円を超えたと説明。特に、低迷時に700億円台だったリンゴ産業は1000億円台に入ったとし、「本当に今、果樹農家はすごい。所得が事実上倍になっている」と手応えを語った。

 農業所得の向上に伴ってUIJターンする人も増えているといい、「農業は『大統領制』だから、チームを組まなくても自信を持って自分でやっていければいい」と強調。「農業は所得が倍になり、食っていける算段になっている」と胸を張った。

 また、高齢者の心身が衰える「フレイル」予防策として、老人クラブなどでの「eスポーツ」活用を紹介した。「指と目だけでも動かすとだいぶ(身体機能が)活性化する」と指摘。eスポーツを推進する考えを示した。(了)