2022年12月28日(水)
脱ベッドタウンで若者流出食い止めを=荒井奈良知事が内外情勢調査会で講演
奈良県の荒井正吾知事は8月29日、奈良市内で開催された内外情勢調査会で、「奈良新『都』づくり戦略をさらに前へ」というテーマで講演した。荒井氏は「奈良県は若者の人口流出が激しく、これを食い止める必要がある」と述べ、雇用創出などで経済を活性化させるとともに、リニア中央新幹線の中間駅設置を確定させ、脱ベッドタウンに向けたまちづくりを進める考えを示した。
荒井氏は、昨年の県内の工場立地件数が31件で全国9位となったことを挙げ、「昔と様変わりだ」と強調。さらなる立地促進に向け、市町村と連携して工業ゾーンを創出する考えを示した。
また、「働きやすく暮らしやすい地域に変えるのが目標」と話し、一例としてシングルマザーの雇用を創出するための拠点として「シングルマザーズ・キャリアセンター(仮称)」を3町と合同で設立する方針を明らかにした。
奈良市付近への設置を目指すリニア中央新幹線の中間駅については、奈良市内と大和郡山市内の計3カ所を有力な候補地に挙げた上で、実現に向け尽力する考えを示した。さらに、同駅と関西国際空港を結ぶ鉄道を整備する構想を披露し、「世界遺産がたくさんある県なので、アクセスが良いと世界各国から来る人にとって全然違ってくる」と訴えた。
このほか、地域デジタル化推進の一貫として、10月ごろをめどに中小企業支援の補助金申請をスマートフォンで可能にすることも明らかにした。(了)