「堂々と関西のリーダーに」=内外情勢調査会で講演―三日月滋賀知事

 滋賀県の三日月大造知事は11月9日、大津市で開かれた内外情勢調査会で「今こそ、『健康しが』~未来へ、世界へ、光をてらし、夢を語る~」と題して講演した。その中で「関西の中で求められ、支えていただけるなら、知事として堂々とリーダーになっていきたい」と述べ、12月に予定される関西広域連合長選挙に向け意欲を示した。

 三日月氏は今年7月の知事選で3選を果たした。選挙期間中に県内を回る中で「コロナ禍や物価高での会社の窮状の訴えなど切実な声も聞いた」として、「そういった声は大事にしたい」と強調した。

 力を入れる分野として、第一に少子化対策、子ども政策を挙げた。県内の今年の出生数が初めて1万人を下回るとの見通しを示し、「社会の資源を子ども、子育てに振り向けていく」と語った。具体的には、子どもの権利などを規定する子ども基本条例の制定や、オンライン型の結婚支援センターでのマッチングなどに取り組むと説明した。

 県は、公共交通を支える交通税を検討しており、現在新たな交通ビジョンの策定を進めている。ビジョン実現のための財源について、「国にもお願いするが、(国は)防衛費や子ども予算も増やさなければならない。どこにお金があるのか」と強調。その上で「交通税を導入できれば、新たな展開ができる」と期待を示した。(了)