2022年12月28日(水)
「持続可能性ある強いまち」に=内外情勢調査会で講演―荻原長野市長
長野市の荻原健司市長は12月22日、長野市内で開かれた内外情勢調査会で「長野、もっと強いまちになる。」と題して講演した。五輪2大会連続で金メダルを獲得したスキー・ノルディック複合団体の選手時代の経験に触れ、「リスクがあっても前進すれば、ルールは変わっていく」とチャレンジすることの重要性を強調。国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)を基本に置き、「未来ある人たちのためにも持続可能性のあるまち、強いまちをつくっていく」と述べた。
荻原氏は観光振興の課題について、観光資源を創出できておらず、善光寺や戸隠などに「頼りきりになってしまっているのではないか」と指摘。市は地域バラエティーに富んでおり、「プラスアルファを発掘して紹介したい」と話した。その上で、「特にアジア圏に力を入れて誘客を図る方針だ」と説明。中国人観光客を念頭に、スキーやスノーボードをしつつ、グルメや温泉、ショッピングも片道30分程度の圏内で楽しめる「オールインワン」を目指す考えを示した。
また、市が4月に新設した新産業創出推進局でスタートアップ(新興企業)支援などに力を入れると語った。民間事業者主体で新たに開発する産業団地に関しては、「製造業を中心に企業を誘致したい」と語り、雇用への貢献にも期待を示した。(了)