ウィズコロナ時代に新たな挑戦=内外情勢調査会で講演―坂井佐賀市長

 佐賀市の坂井英隆市長は2月9日、市内で開かれた内外情勢調査会で「3つの新しいを実行する」と題して講演した。坂井市長は2022年を振り返り、「ようやくにぎわいが戻ってきた。本格的なウィズコロナ時代に入り、新しい地域経済の循環がこれからのテーマになる」と語った。23年の市政運営の方針として「新しい暮らし・人・体験」を掲げ、「新たな挑戦を実行する」と意気込みを見せた。

 坂井市長は昨年7月、「スマートシティ宣言」を発表し、デジタルトランスフォーメーション(DX)に積極的に取り組んでいる。その一環として、行政の手続きや申請、災害や市政情報の発信などを集約したスマートフォンアプリ「佐賀市スーパーアプリ」の開発を推進。アプリは3月以降に配信予定で、「市民サービスの利便性向上を図り、県や民間企業とも連携して多方面での活用を探りたい」との考えを明らかにした。

 また、来年佐賀県で開催される国民スポーツ大会について「佐賀の魅力をPRする絶好の機会だ」と強調。「新たに多くの人を佐賀市へ巻き込むため、交通の整備やにぎわいの拠点づくりに取り組む」と語った。

 市立図書館や公園の整備を進め、新たな体験の場の創出にも意欲を見せる。図書館については「単に改修するだけでなく、新しいコンセプトでこれからの時代に合ったものにする」として、「公園のように自由に過ごし、さまざまな体験が生まれるライブラリーパークを構想し、検討を進めたい」と語った。

 施設の整備などで市民の体験の価値を高めることで、「リピーターや多くの人への波及効果が発生し、にぎわいの創出や持続的な経済活動にもつながる」と述べ、「常に挑戦を続けて価値を生み出す市政に取り組みたい」と締めくくった。(了)