2023年7月5日(水)
「来庁不要の『スマート市役所』目指す」=内外情勢調査会で講演―清山宮崎市長
宮崎市の清山知憲市長は2月20日、内外情勢調査会宮崎支部懇談会で「新しい宮崎市政」と題して講演した。就任から1年となった今月6日、新庁舎の建設場所を現在地への建て替えとすることを決定した清山氏。「まだ建設場所が決まったばかりだが、できるだけ市民の皆さんが、住民票の発行手続きなどで市役所に来なくても済むようなスマート市役所を目指したい」と展望を語った。
スマート窓口の実現に向け、マイナンバーカードの利活用についても言及。「新年度予算案では、コンビニ交付の手数料を一気に100円に引き下げ、(証明書を発行する際は)コンビニに行くように促していきたい」と話した。
市役所の働き方改革推進に向けても奔走。職員に実施したアンケート調査では、庁内業務の中で「働き方改革が進んでいる実感がない」と答えた職員は約6割に及んだといい、デジタルを活用した業務効率化をより一層進める考えを示した。
清山氏は、「執務室は非常に狭く、ペーパーレスも進んでいない。(庁舎が分かれているため)職員の連携がうまくいっていない」などと現庁舎の課題を指摘。「業務の見える化を行い、できるだけ早く新庁舎の建設に向けて動きだしたい」と改めて強調した。
公民連携では、副市長を民間から登用するなど、外部人材を積極的に取り入れてきた。民間企業との連携協定を相次いで締結したり、都市公園の活用に向けたサウンディング調査などを前向きに進めたりしているという。
今後の市政運営について清山氏は、職員の兼業規定の明確化などの見直しに取り組むと明言。中心市街地の活性化に向けた組織改正や九州地方の中核市初となる児童相談所の設置にも意欲を示した。(了)