「産業の足腰を強く」=内外情勢調査会で講演―池田香川知事

 香川県の池田豊人知事は4月24日、高松市内で開かれた内外情勢調査会で、「人生100年時代のフロンティア県へ」と題して講演した。池田知事は人口減少社会での発展について「産業の足腰を強くするのが大事ではないかと思う。瀬戸内で製造業を、というのは大きい流れとしてある。受け止められるかどうかが問われている」と物流や製造業の重要性などを強調した。

 池田知事は、県が観光や県産品の振興策として掲げる「うどん県」について「絶大な効果があった」としながらも、「うどんはキラーコンテンツだが、定住を考えると続くブランドがいる」と指摘。県の魅力を改めて語りつつ、居住地や働き場所として選ばれることにつながる新しいブランドの必要性について語った。

 その上で、県の発展に不可欠なものとして、▽アート▽産業▽にぎわいづくり―などを挙げた。アートについては瀬戸内国際芸術祭や高松市に昨年オープンした「やしまーる」などを挙げながら、「何年かかるか分からないが、アート県香川もみんなの財産にしたい」と話し、アートの発展は企業立地にもつながるとした。

 産業については、5年間で工場立地件数100件を目指すためのアクションプラン「せとうち企業誘致100プラン」を紹介。企業用地の確保や交通インフラの整備など五つの柱も説明した。にぎわいづくりに関しては、開発が進むサンポート地区のプロムナード化など、回遊性向上の利点について語った。

 県庁の若手職員から募った働き方改革推進についての提言も紹介。子育てと仕事の両立やフレックスタイムの全面導入のほか、フリーアドレスによるコミュニケーションの活性化といった意見を紹介し、「県庁でどこまでやれるか考えたい」と前向きな姿勢を示した。(了)